The Magic of Compounding (複利のマジック)第一話(1/2)

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米国のファイナンスのテキストに、こんなエピソードが載っていました。1959年の夏、ライフマガジンに掲載された手紙の一部です。

Sir:

The Indian who sold Manhattan for $24 was a sharp salesman.

If he had put the $24 away at 6 percent compounded semiannually, it would now be $9.5billion, and he could buy most of the now-improved land back.

                                               S. Branch Walker

                                                                                          Stanford, Connecticut

 ニューヨークの中心街があるマンハッタン島は、1626年にオランダ人が先住民から60ギルダー(24ドル相当)で買い取ったと言い伝えられています。詳細は現在でもはっきりしない部分がありますが、これが事実なら「なんてこと!あのマンハッタンをたった24ドルで売った先住民は騙されたのではないか。」と思ってしまいます。しかし、この手紙を書いた人は、先住民は鋭敏なセールスマンだったと言っています。

この24ドルを6%の半年複利で運用すれば、手紙が書かれた1959年には95億ドルとなり、その後の人々により整備された土地のほとんどを買い戻すことができる。

途中で何が起きても取り崩すことなくガッチリとホールド、運用すれば24ドルが95億ドルになるなんて、すごいぞ、複利計算! 複利のマジックというお話しです。

このお話し、「ちょっとそれはどうなんだろう。」と思う方もいらっしゃるでしょう。期間は333年(1959-1626)、人の寿命をはるかに超えています。もうひとつ、これが重要、6%の半年複利が続けられるというのは非現実的ではないか。当然に運用上でマイナスになることもあるでしょう。計算どおりにはいかない現実、すなわちリスクを無視しているのではないか。この点は当然に考えておく必要がありますね。

しかし、このお話し、現在でも同じことが起きるとは言えませんが、長期資金運用は我々の想定をはるかに超える成果を生み出すことを教えてくれています。ファイナンスの神髄です(ファイナンスのテキストなんですから)。(来週の第2話に続く)